top of page
  • 執筆者の写真HARUNA

お米の種まきお手伝いレポート@埼玉県鴻巣市

更新日:2023年5月11日

こんにちは、PETIT FARMERS(プチファーマーズ)のHARUNAです。


ガバレ農場さん@埼玉県鴻巣市にて、お米の種まきに参加してきました。

この日は人手が必要で、毎年親戚の方々総出で行っている作業とのことで、

お手伝いの募集をしようという話を元々農家さんとしていたのですが、

種まきはかなり大事な日だし、神経を使う作業の多い日であるあるということで、

募集するのをやめました。

私も米作りに関しては全く知らなかったので、今年は1年間、工程を私が学ばせていただくことにしました。

お手伝いできそうな作業があるかどうか、見極めて来年募集するかもしないかも、にしたいと思います。


本日はもともと育苗箱に土を詰める作業のみの予定でしたが、

明日が雨☔ということで、急遽、種まきまで実施しました。


本日土詰め&種まきをするのは、育苗箱546枚分!


7品種あります。

昨年より大幅に品種を変更したそうです。

昨年の暑さにやられることが多かったので、今年は暑さに強い品種にチャレンジします。


また、品種ごとに、田植えをしてから、収穫までの日数が異なり、

(早稲(わせ)・中稲(なかて)・晩稲(おくて)と言います)

これをうまく組み合わせてあります。


刈り取りのタイミングが少しずつズレるので、農家さんが刈り取りに対応できます。

出穂(しゅっせい)のタイミングもズレるので、リスクヘッジになります。

出穂のタイミングで暑い日があたってしまうと、中が白くなってしまい、クズ米になってしまいます。


まずは育苗箱に土を詰めていきます。

山土と肥料を混ぜた土だそうです。

流れ作業でサクサク進めていきます。


そしてもう1台の機械に、土詰めの済んだ育苗箱を入れると、

水を撒いて→種をまいて→土をかぶせて→土をならす

の一連の作業をしてくれます。


この機械に入れるのが、お米の種=種もみです。

種もみからピロンっと白いものが出ているのがわかりますか?


この種もみは、1週間程前から、水に漬けてあります。

品種にもよりますが、だいたいは積算温度(毎日の水の温度の合計値)が100度を超えると、胚芽が鳩胸のようになり、発芽しやすくなります。

以下、ガバレ農場さんが毎週発行している「かけだし通信」より引用です。

稲の種もみは水に浸けることで目が出やすくなります。胚芽と呼ばれるところから芽や根がでてきますが、水の温度が積算で100度になったころに胚芽が鳩胸のように膨らみ、発芽しやすくなります。水温が15度の場合、7日間で100度になりますから、種まきから逆算して水に浸ける日を設定します。 種もみを浸ける水は2日ごとに新しい水に替えるようにします。そのままにしておくと酸素不足となって発芽に影響が出てしまうからです。農家によっては水が循環する機会を使っているところもありますが、安いものではないので、ガバレでは水を替えて酸素を補給する方法をとっています。 土曜日に浸けたものは7日後に自ら取り出し、十分に水分を切って種まきに備えます。種もみが十分に鳩胸状態になっていることを確認してから取り出すのですが、品種によって早めに鳩胸になるもの、1日余計にかかるものがあるので、一つ一つ種もみの状態を確認しながら行います。適切な状態になっていないと、種まきをしてから発芽がばらついてしまい、その後の生育にも影響が出てしまいます。田植えの前の一番大切な作業です。

機械から出てきた育苗箱を田んぼに運びます。

一輪車は不安定なので運ぶのにかなり気を遣います。

ここでひっくり返すなど、絶対にできません!!


そして、どんどん田んぼに並べていきます。


育苗箱546枚分なので、結構な量です。

実は同じ量の種もみをまくとしても、有機栽培で育てようとすると、育苗箱1枚にまく種の数を少なくするため、育苗箱の数が多くなります。

普通だと、1枚の育苗箱に種もみ150グラム、ガバレ農場さんは120グラムだそうです。

以下、ガバレ農場さんが毎週発行している「かけだし通信」より引用です。

今年の春は気温が高い傾向があるため、早く田植えをする地域では稲の苗の生育が進みすぎる傾向があるようです。最近は、大規模農家を中心に田植えの効率化が進んでいて、苗を育てる苗箱の数も少なくなっています。苗箱数を減らすためには、一箱に播く種の量を多くして育てる密苗育苗という方法が用いられています。かなり密な状態で種を播くので、苗がまだ小さいうちに田植えをしなくてはなりません。それが気温が高い状態が続くと、苗の生育が早くなり、密な状態で育つためにヒョロヒョロした弱い苗になってしまいます。 有機稲作をしていると農家の育苗はその真逆で、播く種の量をできるだけ少なくし、太くしっかりした苗を育てることで病気にも強い苗に仕上げることが必要です。大規模化による効率化を目指す農家と、薬剤や化学肥料に頼らずにお米を育てる農家とでは、種まきの時点でも方向性が違っているのです。

育苗箱を並べ終わったら、保湿&温度調整のためのシートをかけます。

保湿は特に大事なため、数十分のお茶休憩のときもシートをかけました。


この田んぼに品種ごとに列を作って並べていきます。

どの列がどの品種か、わからなくなってしまうと大変なことになるのでしっかり印をつけながら進めていきます。


なんで田んぼに並べるんだろう?単に広い面積が確保できればよいのかしら?

と思ってきいてみると、

途中で田んぼに水をはるので、田んぼでないといけないのだそうです。


米作りでは「苗半作」と言って、良い苗を作ることができるかどうかで米作りの半分は成功したようなもの、という表現があると教えていただきました。


すごく大事な作業なので、気を遣うと以前おっしゃっていたのは、そういうことだったのですね。


この苗で失敗したり足りなかったりとなると困るので、かなり多めに苗を作っているそうです。

今回は、全部で546箱作りましたが、実際に使うのは2/3くらいで、1/3は予備だそうです。

猫が踏んで発芽しないということもあるそうなので、気を抜けませんね。


ここから約1か月、苗を育てて、6月上旬に田植えとなります。

うまく育つことを祈るばかりです。



~2023.5.9追記~

ガバレ農場さんより「芽が出そろいました。第一関門突破です」と写真をいただきました!

よかったですー!



閲覧数:15回0件のコメント
bottom of page