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執筆者の写真HARUNA

なぜ味噌キットを販売しているのか?~大豆と環境問題のお話~

こんにちは、PETIT FARMERS(プチファーマーズ)のHARUNAです。

今年も対面の手作り味噌教室と、味噌キットの販売をします🎉🎉


手作り味噌って、身体にいいし、なによりおいしんですよ~~

この大豆が本っっっっ当においしいんですよー!とお伝えして、

色々な方々に手作り味噌をオススメしてきました。

※というかもはや押し売りに近かったと思います・・・

それでもニコニコ購入いただいた友人知人には本当に感謝です、ありがとうございますm(__)m


これはこれで事実だし、

だから手作り味噌にチャレンジしてほしいという気持ちはあるのですが、

実はもっと大きな野望というか、希望があります。


●大豆と環境問題


PETIT FARMERS(プチファーマーズ)の味噌キットを買っていただけばいただくほど、

環境になるべく負荷をかけない農法で栽培される栽培面積が増える、

ということをしたいのです。


2022年、たくさんの方々に味噌キットを購入いただいたので、

2023年、農家さんに昨年より多くの大豆を作っていただくようお願いすることができました。

ありがとうございます!!!

こんなことをコツコツ続けて、

環境になるべく負荷をかけない農法で栽培される大豆の

栽培面積を増やしたいと思っています。


というのも、一般的に大豆は環境負荷の高い栽培方法のものが多いからです。

ここから先、少し長くなります&複雑な話になります。


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●環境負荷の高い大豆・・・なぜ?


大豆は日本人の我々にとってソウルフード。

日々食べている味噌、醤油、豆腐、油揚げ、納豆などいろいろなものに使われていて、

一人あたり平均28kg/年の大豆を消費しています。


では、そのうち日本で作られる大豆は、どのくらいでしょうか?

正解は6%。その他は輸入の大豆です。

一言で言えば、大豆を一人当たり28kg/年も食べているのに、

大豆の自給率はわずか6%ということです。※出展1 p.4

大豆と環境問題

海外からの輸入のうち、75%はアメリカからの輸入です。※出展1p.23

大豆と環境問題

そして、アメリカで作られる大豆は、

生産性を追求して作られるので、環境負荷は無視されがちです。


たとえば、広い面積で栽培したほうが、

大型機械使用の観点から圧倒的に効率的なので、

広大な畑を作るための森林伐採を行う例が多いです。

また、農薬(除草剤)も大量に使いながらの農法です。

※川村恵司 / PIXTA(ピクスタ)


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●生産性を追求する発明品✨遺伝子組み換え食品


大豆製品の食品表示でよく「遺伝子組み換えでない」という表示を見かけるかと思いますが、

アメリカからの輸入大豆のうち94%は遺伝子組み換え食品(GM)です。


なぜ遺伝子組み換えをするかというと、生産性を高めることができるからです。

色々な種類の遺伝子組み換えがありますが、一番メジャーなのが、

特定の農薬(除草剤)とセットで使うことを前提に、

その除草剤に対する耐性遺伝子を組み込んでおくという操作です。


除草剤をまくと、草を枯らしてくれるわけですが、それで大豆まで枯れてしまったら本末転倒です。

遺伝子組み換えの大豆にはその除草剤への耐性遺伝子が組み込まれているので、

雑草だけ枯れて、大豆は生き残ることができます。

これはとても便利な発明品です✨

大豆と環境問題

これにより、大量生産が可能なので、

安く生産できる=我々消費者も安く手に入れることができる

というメリットがあります。


一方で、農薬により虫や微生物などが死に絶えるので、

生物多様性が失われ、土の力もなくなる

=化学肥料など石油関連商品のお世話にならざるをえなくなる、

というデメリットがあります。

(虫や微生物が働いてくれることで、栄養満点なふかふかの土が出来上がるんです!)


遺伝子組み換え食品は身体に悪い!/問題ない!の議論の対立は多くあって、

それぞれのエビデンスも出てますが、この点に関しては個々人がどう考えるかに任せておくとして、

環境への負荷が高いという点で、

私は遺伝子組み換え食品にNOという立場でいます。


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●私の子どもが大人になった未来にも、食を楽しめる環境を残したい


今年の酷暑がわかりやすいですが、温暖化の影響もあり、

作物を育てるのが大変な環境に変化しています。

今年はニンジンの種を4回5回とまきなおしてもなかなか発芽しない、

という話を多くの農家さんから聞きました。

このまま温暖化が進めば、絶滅する作物も出てきます。


食べることは私の楽しみのひとつでもあるので、

私の子どもが大人になった未来にも、同じく食を楽しめる環境を残したいと思っています。

大豆と環境問題

しかし、ふつうに食生活を送っていれば、

我々が年間で消費する一人当たり平均28kgの大豆のうち、

単純計算ですが、18.5kgは遺伝子組み換え大豆=環境負荷の高い大豆です。

※計算根拠のおさらい

∟大豆の自給率は6%(R2年度) ※出展1 p.4

∟日本が輸入している大豆は、米国産が75%を占める ※出展1p.23

∟米国産大豆の94%は遺伝子組み換え ※出展1 p.19

→ということは、単純計算ですが、私たちが口にする大豆or大豆加工食品のうち66%が遺伝子組み換え


遺伝子組み換え大豆を買う=それを応援するという意味と同義だと思っているので、

選べる場面では、遺伝子組み換え大豆でないものを応援するのが良い、

と考えています。

そこでPETIT FARMERS(プチファーマーズ)のお味噌プロジェクトは始まりました。


もちろん、おいしいという前提があっての青山在来大豆ですが、

味噌キットでお送りする青山在来大豆は、

埼玉県ときがわ町のLOVE LIFE FARMさんという農家さんにて、

農薬不使用、無化学肥料にて作っていただいており、

環境負荷を極力減らした栽培方法で育てられたものです。


PETIT FARMERS(プチファーマーズ)の味噌キットを買っていただけばいただくほど、

環境になるべく負荷をかけない農法で栽培される栽培面積が増える、

ということをしたいのです。

大豆と環境問題

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●環境に負荷をかけない農法=手間がかかります


環境になるべく負荷をかけない農法で栽培する=手間がかかります。


農薬をまけば1時間でおわる除草作業を、1日かけて手作業で対応するわけです。

豆を食べる虫を殺す薬品もありますが、それも使わないので、手でつぶしたり、ネットをかけたりして対応するわけです。

本当に、手間がかかります。

そのため、農家さんには対価をお支払いしたいと考えています。


遺伝子組み換え大豆の普及に加担したくないから、

なるべく遺伝子組み換えでない大豆である、国産大豆を応援したい。

(国内で、遺伝子組み換え大豆の栽培は許可されていないので、

国産大豆を買えば、少なくとも遺伝子組み換えでない大豆です)


しかし、なんで大豆の自給率は6%とこんなに少ないのかしら?

と思って、国産大豆の金額を調べてみると・・・


11,295円/60㎏(2020年)→188円/1kg ※出展2


あれ、安すぎやしませんか・・・?


これじゃ農家さんは栽培の手間と見合わないので、

大豆を育てない=自給率が下がる=輸入大豆に頼ることになりますよね。

そして輸入大豆の価格は、国産大豆の価格よりもっと安い、ということです。


PETIT FARMERS(プチファーマーズ)の味噌キットの大豆は、

農家さんを応援したい!という気持ちもあり、

1500円/kgで仕入れさせていただいてます。

(麹に使うお米も、有機栽培のものを仕入れて麹加工しています)


楽天市場で有機大豆1kgと検索すると、1500円前後の商品が多かったのもあり、

市場価格的にもこれくらいなのかなと思っています。

大豆と環境問題

※楽天市場の画面キャプチャより


とはいえ、国産大豆の平均価格より10倍高い値段・・・高い!

と単純比較では思ってしまうのですが、

栽培工程を1年間追わせていただきましたが、

これでも見合うかな・・・というくらいの手間がかかっています。本当に。


まして、この異常気象の影響で、今年は

「大豆が発芽しなかった」

「大豆の実がつかなかった」

という話も聞いているので、

農家さんにとってはまるまる1年大豆からの収入が無いこともあるわけです。

大豆と環境問題

そのため、収穫作業のお手伝いなど実際に畑にきていただく機会を設けたり、

大豆の生育記録の配信など、

味噌作りに関わってくださったみなさまには、

大豆栽培の手間も含めて理解いただけるよう、

こちらもできることを積み重ねていきたいと思っています。


今年の生育記録はコチラ↓

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青山在来大豆は2枚の畑を使って育てていただいていますが、8月11日時点では、シカが食い尽くしたほうの畑はまだ成長が追い付かず・・・順調なほうの畑は順調で、2回目の中耕(除草&土寄せ)作業を行いました

10月21日に枝豆×ビールイベントも実施し、あとは青々とした枝豆がどんどん乾燥し、茶色い大豆っぽくなるのを見守るのみ。

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というわけで、超超超長くなりましたが、

味噌作りを、今年もよろしくお願いいたします!

そして、お友達でご興味ある方がいらっしゃれば、ぜひオススメいただけると嬉しいです^^


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【ご案内♡】

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