市販の味噌の調査@埼玉県鴻巣市→やっぱり手作り味噌がいいねの結論
- HARUNA
- 3 日前
- 読了時間: 7分
こんにちは、PETIT FARMERS(プチファーマーズ)のHARUNAです。
定期的にスーパーの味噌売り場にいって眺めるのが習慣になっております。
発酵マイスターのサガでしょうか^^;
最近、味噌コーナーに「天然醸造の味噌が増えた…?」と思ったので、本格的に調査に行ってまいりました。
ご協力いただいたのは、ヤオコー逆川店さん。
(写真は許可を得て撮影しております)
市販の味噌の調査@埼玉県鴻巣市→やっぱり手作り味噌がいいねの結論
結論から言うと、
安い味噌と高い味噌の二極化が進んでいる!
でした。
いつも私が味噌教室で言っていることですが「味噌は大豆・米・塩の3つの原料のみのシンプルな構成。なので、材料を良いものでそろえれば、おいしいものができますよ。味噌売り場で迷ったら、高いものを買ってください」
だいたい、価格に比例します。
高い味噌は国産原料を使い、天然醸造(熟成期間が長い)のものが多い。
安い味噌は、海外から輸入された材料を使い、速醸法(発酵期間が短い)ものが多い。
細かくレポートしていきます。

①天然醸造の味噌は、3年前の調査時より増えていた
天然醸造とは、自然の温度変化のなかで、ゆっくりじっくり発酵させた味噌。
市販の味噌に速醸法(加温するなどして発酵を早め2-3か月で出荷する)の味噌が圧倒的に多いという話を良くしてます。
私の味噌教室では、天然醸造の味噌が良いよ!ということをお伝えしています。味の面でも健康効能の面でも。ここで書くと長くなるので、過去に書いた記事を良かったら読んでください。
3年前の調査時は、同店舗にて、天然醸造の味噌は棚に2種類しかありませんでした。
内1種類は豆味噌(東海周辺でよく食べられている味噌)だったので、米味噌(関東でよく食べられている味噌)の天然醸造は1種類のみ。
今回は、全51種類の味噌のうち、天然醸造の味噌は7種類!
3年前より圧倒的に数が増えています。

ヤオコー逆川店にある天然醸造味噌リスト(2025年9月3日時点)

ちなみに、天然醸造の味噌は全て、大豆も米も国産。
そして、天然醸造の味噌7種類のうち、生なのは5種類。
天然醸造で生なら、手作り味噌とほとんど変わらないから、マイ仕込み味噌を食べきってしまったら、これを買いに行きましょう。
天然醸造か、速醸法かは、表示をみてください。
天然醸造のものには「天然醸造」の表示があります。

こんなに天然醸造の味噌の選択肢があるのは素晴らしいです!!
スーパーではなかなか天然醸造の味噌は手に入りませんよ!っていうのは、もう言えないですね。
鴻巣周辺にお住いの方は、ヤオコーさんの店舗に行けば、結構色々な種類の天然醸造のお味噌が置いてあります!ぜひ足を運んでみてください。
②生みその数が、3年前の調査時より増えていた
全51種類の味噌のうち、生味噌は31種類!
3年前より圧倒的に数が増えています。
これはパッケージの進化ですね。
以前のブログでも書きましたが、パッケージに通気口の穴が空いていて、

原材料表示のところに「酒精」の表示のないものが、生味噌です。

生だと腸に直接届くから良い!みたいなことが良く言われてますが、そんなことはありません。
「生きて腸まで届く菌」は、現在4つしか発見されてなくて、ほぼすべての菌は胃酸で死んでまうので、腸まで届きません。
じゃあ生だと何が良いかというと、(たぶんマーケティング的には、「生」のほうがおいしそう!とか、身体に良さそう!というイメージがあるから、そうしている気はしますが…)
発酵過程で活躍する酵素が活きていますので、お肉を漬けた時に、柔らかくなります!
くらいです。生味噌の良さは。
③国産原料利用の味噌より、米大豆両方海外原料の味噌のほうが多い

棚にあるのは、全部で51種類の味噌。
・大豆・米ともに国産原料の味噌 21種類
・大豆のみ国産 0種類
・米のみ国産 8種類
大豆のほうが、原料としては高いということですかね。
国産の大豆を使っている味噌は、米も国産でした。
海外からの大豆の場合、アメリカ・カナダ・オーストラリアあたりが多いみたい。
海外からの米の場合、タイ産が多いみたい。
原料の原産国については表示義務はないので、大豆や米の原産国を書いているメーカーは、素晴らしいなと思いました。
「国産又は●●」という表示も多かったから、みんな過渡期だったりするのかしら・・・
国産がんばってほしい!
味噌の原料は、国内で作れるようにしておきたい・・・!
と個人的には思っています。
余談ですが、米のみ国産を使っている味噌のパッケージにはだいたい
「国産米100%」の表示。
「国産米100%」なら、良さそう!って一見思うけど、「大豆は海外産だよ!」と言ってるようなもんです。
米も大豆も国産なら、基本パッケージに「大豆・米国産」と書いてあります。

④有機大豆・有機米使用で国産原料使用の味噌は無い
3年前の調査時もそうでしたら、「有機大豆・有機米使用」と書いてある味噌が2つだけありましたが、有機の場合の原料は、海外産でした。
海外産だから悪いというわけではないのですが、
味噌=日本の食べ物だから、材料は国内で作れた方がいいよね、と個人的に思っています。
あと、有機を選ぶ意味が違うのかもですが、私は子どもたちの代にも楽しくおいしい食の風景を残したいと思っているから、環境に配慮した農法という意味で有機がいいかなと私は思っているのですが、それを海外で作って日本に持ってくるとなると、持ってくる過程でCO2が発生するし、プラマイゼロな気がします。
日本の耕作放棄地問題とかもあるし、有機でなかったとしも、国内で作ることの方が大事な気がしてます。
結論、やっぱり手作り味噌がいいよね!
私は結局、手作り味噌がいいよね!っていう思考になっちゃうのですが、
今回市場調査してみて、天然醸造の味噌が棚に増えていたのはよかったこと!
でも、原材料を海外からの輸入のものにしている味噌が増えてきてて、
これからも増えていくという未来は、ちょっと憂えます。。
私が味噌教室を始めたのは、農家さんで出会ったおいしい大豆がきっかけでした。
が、発酵マイスター・発酵プロフェッショナルの勉強の過程で、日本の発酵食品のすばらしさ、特に味噌のすばらしさを知りました。
味噌は発酵食品の中でもトップオブトップと言ってもいいし、
栄養満点、日本人にとってのベースフードと言っても過言ではないほど、と個人的には思ってます。
そんな味噌だから、材料は近場で確保したいなと思うのです。
でもやっぱり国産材料は高いよね。。。
って思ったら、手作り味噌をしたらいいのです。
天然醸造の味噌の価格一覧を上に貼り付けましたが、天然醸造の味噌の場合、材料費半額、熟成期間の料金半額だなと思うのです。
なぜ速醸法の味噌が棚の9割を占めるのかで言えば、発酵期間が短いほうが安く出荷できるからです。
発酵期間が長ければ長いほど、その分の費用が上乗せされて、値段が高くなる=売りにくくなります。
味噌を1回仕込めばわかりますが、ほんとに仕込むだけ、あとは待つ期間でほったらかしでいいんです。
企業に味噌作りをお願いしたら、発酵期間にもお金が発生しますが、手作り味噌なら、発酵期間は待つだけなので、無料!
そしたら、そのういた金額分、国産材料で揃えられるはずです!
というわけで、手作り味噌をしましょう~~!
以上、市販の味噌の調査@埼玉県鴻巣市→やっぱり手作り味噌がいいねの結論でした。
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2026年の味噌教室(1月2月に開催予定)および味噌キットのご案内は、2025年11月中旬頃~を予定しています。
受注生産方式のため、予約期間は2025年11月中旬頃~12月中旬頃の予定です。
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